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鼠(ホラー)
自転車で家を出ようとしたところ、玄関の前にある下水道の蓋に、何か黒い物体があるのが見えた。虫か?と思ってよく見たら、それは鼠の頭だった。ひょえ~、とマジで飛び上がった。鼠は下水から出ようとして鉄の蓋の格子に頭を突っ込み、そのまま抜けなくなって、首吊り状態のまま息絶えたらしい。上から見るとちょうど生首のようだ(しかし死に顔はけっこうかわいい)。恐ろしいものを見てしまった、どうしよう、できればこのまま見なかったことにして逃げてしまいたい、と思ったが、うちの玄関の前なのである。放っておいて、このまま腐ったら、この先もっと恐ろしいものを見なければならなくなる。家の前は猫もよくやってくる。猫に鼠、もし野良猫が鼠の首を囓ったりしたら、もっと恐ろしいことに…。いや、ゆうべのうちに猫が通らなかったことは、神に感謝すべきかもしれない。

しばらく逡巡して、大家さんに始末をお願いしにいった。大家さんは、「自分の寸法わからんかったんやなあ」と言いながらやってきてくれた。蓋をひっぺがすと、首がひっかかったままの鼠がぶら下がって出てきた。けっこうでかい。マンガのような尻尾がブラブラしている。鼠は蓋の格子にしっかり嵌っていて、外すのに大家さんはちょっと手間取っていた。ゴミ袋に何重にも包むのを見て、ほなこれ捨てといて、と言われたらどうしようとびくびくしたが、幸い大家さんは持って帰ってくれた。

母に話すと、田舎の出で前近代的な母は「鈍くさい鼠もおるもんやなあ」といってげらげら笑った。私は本当に恐ろしい思いをしたのだが、そういえばおかしい気がしてきて、ちょっと気が楽になった。

ここは戦前に建った古い家なので、鼠もイタチもいっぱいいる(ゴキブリもいっぱいいるが、言葉にできないくらい嫌いなので、毎年初夏にはコンバットを撒きまくり、大人の元気なゴキを見るのは年に1~2回に抑えられている。生まれたばかりのゴキは毎年十数匹は見ているが)。最初にここに来た頃、鼠が爆音を立てて天井を走り過ぎると、猫が飛び起きて臨戦態勢で立ち上がり、にゃにゃにゃ、にゃーん!と叫んだものだったが、猫もすぐに慣れた。周りも古い家ばかりで、猫やイタチが走り回れるけものみちが屋根の上をずーっと延びていた。数年のうちにいくつかの家がビルディング型の住宅に建て替えられ、けものみちは分断され、屋根の上を猫やイタチは通らなくなった。イタチが一斉に走り回る時間、窓を開けるとイタチと目が合ったりしたものだが(イタチの顔はかわいい)、そういうこともあまりなくなった。生態系も変化していて、引っ越してきた頃は鼠ばかりだったものが、その後イタチが増えてきて、たぶんそのせいで鼠は減った。それでも時々、天井を鼠とそれを追いかけるイタチが爆走して走り抜け、ものすごい音がする(イタチが入り込めるくらい、隙間だらけの家なのである)。少々のことでは起きなくなったうちの猫も、さすがにそういう時は何事かと天井を見上げる。

しかし気になることは、やっぱり鼠の死骸なのである。引っ越してきた時から、天井のあるところに油染みのような茶色い染みがある。あれは鼠の死骸のあとではないかと今でも思っている。1~2年ほど前から、玄関のあたりで異臭がするようになった。どこかに腐った食物でも落ちているのではないかと思って探し回ったが、ない。どうにも動物性蛋白質の腐った臭いだった。臭いはだんだんひどくなり、そして1年ほどかけて徐々に薄くなっていったが、一時はかなりの異臭騒ぎであった。臭わなくなったのはつい最近だが、玄関を見上げると、前はなかった茶色い染みが広がっていた…。

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日記 | 20:31:54 | Trackback(0) | (-)
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